常に目を光らせ
開発したアルミ合金で
お客様に貢献したい
PROFILE
テクニカルセンター技術部 O・N大学院理学部化学科卒 2018年入社
#01
知名度にこだわらず、
視野を広げて会社選びを
大学院では金属に化合物が結合した金属錯体の研究をしていました。就活で大紀アルミの会社説明会に参加し、アルミ缶などの廃材を再生してアルミを作っている会社だということを初めて知り、環境に良いことをしている会社であることに好印象を持ちました。海外にもたくさん工場を持っていて、大きくて安定している会社だとも思いました。また、会社のパンフレットには研究のことにも触れられていて、テクニカルセンターでの研究が面白そうだと思ったことも入社の決め手になりました。結論から言うと、この会社での研究職を選んでとても良かったと思っています。大紀アルミは誰もが知る会社ではありませんが、学生の皆さんにはぜひ、知名度の高い企業だけでなく、様々な会社を選択肢に加えるとよいと思います。
#02
強度と延性、
バランスの取れた合金開発を
入社後は2カ月ほど研修をした後に現在の技術部へ配属が決まり、まず技術サービスの仕事を経験しました。当社のアルミを供給しているお客さまの企業から製品にかかわる調査の依頼を受けて分析を行い、報告書にまとめる仕事です。
そして、入社した年の冬から現在の開発合金の研究に携わっています。お客様がアルミに求める要素は、耐食性、熱伝導性などもありますが、特に大事なのが強度と延性です。延性があると他の金属部品と接合しやすいというメリットがあります。ただ、強度と延性は相反する性質なのでどちらも同時に求めることができないのが難しいところです。アルミにシリコンや他の金属を混ぜて合金にするのですが、何をどのような比率、配合条件で混ぜるかで合金の性質が変わってきます。様々な条件を試しながら、強度と延性のバランスの良い合金の開発を目指しています。日々データを解析し、よいデータを探しています。今は、開発した合金のサンプルをお客様の企業に試してもらっているところです。
#03
自分の開発したアルミ合金で
量産化が目標
入社2年目には会社全体で取り組んでいるQC活動のリーダーを務めました。QC活動は、同じ部署のメンバーで半年間一つのテーマを決めて、取り組みます。その時のテーマは、開発した合金の性能を測るための試験片を造るマシニングセンターの加工速度をいかに速めることができるかというテーマでした。毎週ミーティングを開くのですが、10人ほどのメンバーのほとんどがその機械に触れたことがなく、専門性の高いテーマだったので、メンバーの皆さんを巻き込んでいくのに苦労しました。目標には届きませんでしたが、加工速度を速めることができ、結果的に研究のスピードを上げることができました。この活動を通じて、他のメンバーがどのような研究をしているのかがわかっただけでなく、普段から話がしやすい関係を築くことができました。私は、研究をしていてわからないことがあれば、先輩に相談します。その時は皆さんとても快く相談に乗ってくださり、なんでも教えてくださるので、ありがたい職場環境だと思っています。
入社3年目で、実験や測定など自分でできることがだいぶ増えました。結果を予想しながら実験を繰り返していくのは大変ですがやりがいのある作業です。軽い金属であるアルミはまだまだ様々な用途に使われる可能性があると思っています。私の携わった開発合金がお客様の製品に採用いただき、量産化につながるようなことになればうれしいです。いずれ、特許を取得できるような合金も開発できればよいですね。
一日の流れ
一日の流れ
- 08:55
-
始業
- 09:00
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業務開始
メールチェックをした後、その日の予定を確認します。他部署への連絡を行った後、前日熱処理をしたサンプルを取り出して試験片に加工を始めます。
- 10:00
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EPMA操作
開発合金の調査のため、アルミニウム合金の組織観察等を行います。
- 12:00
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昼休み
社内の食堂でお弁当を食べています。
- 13:00
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業務再開、引張試験
加工した試験片の引張試験を行います。
- 16:00
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打合せ
試験結果の報告もかねて打合せを行います。ここで次に行う試験を決めます。
- 17:00
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明日の準備
明日の試験に備えて熱処理を行います。他にも問合せの対応をしたり、報告書の作成も行います。
- 18:30
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退社